雨楽な家BLOGBLOG
住まいの印象と環境をつくる「窓」
家づくりは窓にもこだわりたい
家づくりは間取りやデザイン、設備など自由にこだわる
ことができます。そんな中で案外後回しにされやすいのが
「窓」です。実際、建築後に窓のサイズや配置、デザインに
失敗したと、後悔される方が少なくありません。
窓のサイズや配置、デザインは外観や内観の印象にも深く
関わり、通風や断熱で住み心地の良さも大きく左右します。
建築基準法でも採光と換気の基準を満たすために部屋毎に
窓を選択する必要があります。窓サッシメーカーによって
機能性・デザイン性に特徴はありますが、家づくりの際
には窓にもこだわってみてはいかがでしょうか。
■窓で昼と夜の外観の印象が変わる
昼間は木の格子に隠れて目立たない丸窓が、夜になると部屋の明かりが灯り、
月のように浮かびあがって建物全体の外観デザインが粋な雰囲気を醸し出してくれます。
2.プライバシーや防犯面も意識
道路に面した玄関はプライバシーや防犯面が気になるところです。
そこで、縦に長い「スリット窓」がオススメです。
スリット窓
スリット窓は使用するガラスや窓の開き方の種類も豊富で、狭い空間にも設置しやすいので階段や廊下にも
最適です。写真の施工例では玄関入り口の横の壁に取り付けたスリット窓の様子です。外観・内観デザインの
良いアクセントにもなっています。
写真の施工例では縦長の窓の右側が外に開く「縦すべり出し」の窓を採用。人が入り込む幅はありませんが、
建物に沿って吹く風を室内に効果的に取り込み、十分な換気と採光ができます。窓が建物のデザイン性だけ
でなく、通気性や防犯性をアップしています。
■窓の開き方もさまざま
窓の開き方にも一般的な「引き違い」「すべり出し」の
他にもさまざまな種類があります。窓の開き方で
眺望が良くなったり掃除や換気の効率を良くする
など、窓の役割を高めてくれます。
写真の施工例では、横長の窓の下部が外側に開く
「横すべり出し窓」が連結した「オーニング窓」を採用。
玄関土間や2階に設置して、プライバシーを確保し
ながら通気性を確保しています。
3.窓で住環境をコントロール
街中の奥行きの深い土地に建つ「雨楽な家・町家」では、視線が気になる道路側はしっかりとプライバシー
を守りながら、中庭を広く取り、室内に光と風を呼び込んでいます。中庭に面した1階土間ダイニングと
2階の吹き抜けには引き違いの窓を集めて配置。明るくスタイリッシュな空間を保ちながら、窓の開け
閉めはしやすいので、日常的に光や風のコントロールが容易になり、いつでも快適な住環境を保つこと
ができます。2階の吹き抜けの外側にはキャットウォークを設けることで、窓の開閉やメンテナンスが
しやすくなっています。
■内窓で上手に室温を調整
写真は新潟県に建つ「雨楽な家」。家中の気温を一定に保つパッシブエアコンを搭載し、1階と2階をつなぐ吹き抜けを設けています。吹き抜けの2階部分には内窓を設置。冬は内窓を閉めて室内の暖かい空気を保ったり、夏場は開放して換気を促すなど室温を上手に調整できます。
■高窓と地窓を要所に
高窓や地窓は横長の形状が多く、光が室内に均等に入るため採光に適しています。頭の上や足元に設置するので
プライバシー性が高く、寝室や脱衣所の窓としてもよく用いられます。同じ部屋に高窓と地窓を設置すれば地窓
から外気を取り込み、高窓から熱い空気を逃がすという流れができ、効率よく換気を行えます。サイズや配置に
気を付けながら上手に取り入れたい窓です。
近年、住まいの断熱性を高める目的で窓の少ない住まいが増え、取り付ける窓も性能の高さに注目されることが
増えました。しかし、窓は閉め切って外部と室内を遮断するためだけではなく、風や光を取り込む役割もあります。
採光や通風を考えて設計された窓は、断熱性以外の暮らしの快適さも高めてくれます。
そして、窓にはそこから見える風景をより美しく見せる額縁のような役割も。こだわりの庭やガレージの愛車を
眺める、借景を演出するなど、改めて窓のある生活を楽しんでみませんか?
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