雨楽な家 URAC MODERN雨楽な家 URAC MODERN

雨楽な家BLOGBLOG

瓦屋根が美しい家

 

瓦が美しい「雨楽な家」北名古屋モデルハウス

 

青空によく映える、瓦屋根が描くシンプルで美しいライン

日本の家らしさを感じる瓦屋根の平家。いぶし瓦が太陽の光を受けて輝いています。
瓦屋根とはいえ重厚な鬼瓦はなく、棟瓦は薄く全体に軽やかな印象で、瓦の葺き方や
種類で外観の雰囲気が変わるのがよく分かります。
今回のコラムでは、そんな風に日本の住まいを彩る「屋根瓦」について書いていきます。

 

1.瓦で和でも洋でもない個性的な外観フォルムに

 

瓦屋根というと和のイメージをもつ人がいますが、そうとは限りません。
たとえば、オレンジ色やブラウンといった暖色系の素焼きの瓦の切妻屋根に、
ホワイトの外壁を組み合わせると、明るい南欧風の外観デザインに。
瓦を一色で統一するのも素敵ですが、オレンジとブラウンなどをランダムに
組み合わせても個性的。あたたかい外観フォルムの住まいになります。

クロアチア/ドブロブニクの風景

クロアチア/ドブロブニクの風景

瓦屋根の家は和や洋のスタンダードな住まい、牧歌的な風景だけでなく、デザイン性の高い個性的な住まいや
都会的な景観にも似合います。瓦は焼き物ですから、仕上げの方法により様々な色味や質感を出せるメリットが
あります。数寄屋のような日本ならではの伝統的な意匠から、南欧のモダンデザインまで対応できる「多様性」が
瓦屋根の魅力です。

軽やかなカラーの瓦を葺いた雨楽な家
「雨楽な家」の実例

軽やかなカラーの瓦を葺いた雨楽な家

いぶし瓦を葺いた雨楽な家

 

2.「耐久力」や「断熱力」など、瓦が持つ優れた力

 

屋根の役割は、雨風をしのぎ、自然災害から家族の命と暮らしを守ること。
瓦屋根の最大の魅力は、その耐久性の高さにあります。屋根の表面温度は真夏には50℃〜70℃に達します。
灼熱の太陽、凍てつく寒気、風に舞う砂塵、酸性雨、猛烈な台風、重い積雪などの自然の猛威にさらされ
ながらも、瓦屋根は優れた耐久性を発揮します。

 

いぶし瓦が青空に映える

 

瓦の原料は良質の粘土。有害な物質を一切含まない自然の素材でありながら雨風に強く、持ちが良く、色あせや
経年劣化にも強いので、ほとんどメンテナンスフリーです。適度に吸放湿性もあり、高温多湿の日本の気候風土
には最適です。夏場は強い日射から住まいを守る優れた断熱性能があり、冬場には上空の冷気を遮断して、室内で
暖かく過ごせます。瓦屋根は防音性にも優れ、雨音の吸音率が他の屋根材に比べて高いのも特長の一つです。
遮音性が高いので、夜中の大雨でも雨音を気にすることなく静かに休むことができます。

そして、地震列島の日本で気になるのが耐震性。瓦屋根は重いため「地震に弱いのではないか」、という人が
いますが心配には及びません。現在は従来の瓦屋根に比べ、より強固に施工する技術やガイドラインも
つくられていて、地震や台風といった災害に対する備えとして、耐震性や耐風性は一段と高められています。

 

3.多種多様な瓦のラインナップ

 

「雨楽な家」ではシンプルな切妻屋根を標準としています。軒とけらばを深く出し陰影のある外観を造り出します。
そして、屋根材によく使われているのが「いぶし瓦」です。釉薬を用いない素朴な質感が建物に風格と気品を与え、
自然な味わいが長く楽しめます。外観の雰囲気を変える多種多様な瓦。その中で代表的なものをご紹介します。

 

雨楽な家 軒とけらばの説明画像

雨楽な家 瓦葺きの説明図

 


 

●瓦の形状

【和型】最もスタンダードな瓦。建物の和洋、用途を問わず多彩なデザインに使われています。

【平板型】直線的なラインが印象的です。洋風住宅や現代建築など洗練されたデザインに多用されます。

【S型】凹凸が大きく表情豊かな屋根となります。和風や南欧風など、様式を問わず個性を多様に表現します。

 


●仕上げ方

 

【いぶし瓦】
焼成の最終段階で瓦をいぶして炭素膜を作ります。深みを感じる色は光の角度により、灰色、黒、銀色、時には虹色に変化します。

いぶし瓦の和型・平板型・S型


【陶器瓦】
成型乾燥した後に表面に釉薬をかけて多彩な色に仕上げます。色艶が良く、変色や退色が少ないのが長所です。

陶器瓦の和型・平板型・S型


【窯変瓦】
窯変(ようへん)瓦は窯の中で酸素を調整し、濃淡、色むらのある瓦を焼き上げます。素朴で深遠な色合いを持つ、表情豊かな瓦です。

窯変瓦の和型・平板型・S型


 

4.瓦は日本の暮らしに根ざした自然素材

 

「三州(愛知県西部)」「淡路(兵庫県淡路島)」「石州(島根県西部)」、この3つの地域では良質の土がたくさん
取れたことで瓦製造産業が発展し、「日本三大瓦」と言われ長い歴史を持っています。

その中でも「三州瓦」を生産する愛知県西三河地方は、全国でも最大の瓦生産地です。交通の便の良さを活かし
全国に普及、造られる瓦のバリエーションの豊富さも魅力です。

「淡路瓦」は、いぶし銀と呼ばれる美しい灰色が特徴。淡路瓦の原料になる粘土は「なめ土」と呼ばれ、焼き上げると、きめ細かい仕上がりになります。いぶし瓦の生産が多く、関西地方でよく葺かれています。

 

「石州瓦」は、きれいな赤褐色が特徴。原料になる粘土が、他の産地よりも高温で焼くことができるので、雨や雪、塩害にも強い瓦になっています。その為、寒くて雪の多い山陰地区や沿岸地区でこの「赤瓦」がよく見られます。

伝統的な赤色の石州瓦

伝統的な赤色の石州瓦

その土地で採れる土の特色を活かし、作りあげられる瓦は、長期間の風雪や灼熱にも耐え、最終的には
土に還る無公害の自然素材です。「雨楽な家」では、その優れた機能性とデザイン性を持つ日本の瓦、
瓦葺きにおけるの職人の技や素晴らしい文化を、次代の家づくりにも繋いでいきたいと願っています。

 

雨楽な家 瓦葺きをする職人の様子

 

 


 

そのほかの雨楽な家コラム

支え合って楽しく仲良く 二世帯住宅

伝統の和紙でくらしを快適に彩る

暮らしの中にガレージがある家

木の家で冬もあたたかく暮らす

木材が私たちに与える効果

狭小地を上手に活かす家づくり

い草が香る、畳のある生活

屋根裏で遊ぶ

家族とともに成長する家

木造力を活かす。木造軸組・真壁の家

わたし流儀で土間遊び

息づく伝統、漆喰壁の家

無垢の桧・杉の家で暮らすということ

 

記事一覧に戻る