雨楽な家 URAC MODERN雨楽な家 URAC MODERN

雨楽な家BLOGBLOG

2026.09.23

木のぬくもりに包まれる空間

近年、公共施設や民間ビルなどの建築物で「木質化(内装や構造に木材を使用すること)」が
急速に進んでいることを皆様はご存じでしょうか。
その背景には、以下のようないくつもの要因が絡み合って計画的に進められています。

 

<環境問題への対応>
木は成長過程で二酸化炭素を吸収し、木材として加工されて建物に使われた後も炭素を内部に留め続けます。木造建物を増やすことは、都市の中に炭素を閉じ込めること(炭素貯蔵)と同等の効果があるといわれています。また、鉄筋コンクリート造や鉄骨造に比べ、木材は加工時のエネルギー消費やCO2排出量が極めて少ないのが特徴です。

 

<技術革新>
ひき板を直交させて貼り合わせた厚型パネル「CLT(Cross Laminated Timber)」など、高強度なエンジニアリングウッド(構造用の加工木材)が開発されたことで、これまで難しかった大規模・中高層建築の木造化が可能になりました。さらに耐火や耐震に関連する技術の進歩が顕著で従来の課題が大きく克服されているのも事実です。

木のぬくもり

<国による法整備>
2010年に公共建築物の木造化を促す法律が制定され、2021年の改正では対象が民間建築物にも拡大されました。
これにより、自治体だけでなく民間企業も積極的に木質化を取り入れる動きが加速しました。
現在、戦後に植林された日本の人工林(スギやヒノキ)が、利用期(伐採適齢期)を迎えています。
国内の森林資源を有効活用し、放置された森林の荒廃を防ぐ目的もあります。

 

<人に与える心理的効果>
木材の香り(フィトンチッド)や温かみのある質感は、交感神経の働きを抑えてリラックス効果をもたらします。
学校やオフィスを木質化することで、児童の集中力向上や従業員のストレス低減・生産性向上が実証されています。
また、木には周囲の湿度を調整する機能があり、触れたときに体温を奪いにくい性質があるため
年間を通じて快適な室内環境を維持できます。

 

木のぬくもり
出典:愛知県公式Webサイト

 

先日、仕事のため訪れた県税事務所が入っている「豊田加茂総合庁舎」も木質化で新しく建替えられていました。
行政機関といえば、どこか冷たい鉄筋コンクリートや整然としたオフィス空間をイメージしがちですが、
新しくなった庁舎に足を踏み入れとたんに心地よい「木」の存在感が広がります。
今回の新庁舎における最大の見どころは、何といっても愛知県産の木材をふんだんに取り入れた内装デザインです。
天井や柱を見上げると木の質感が豊かに広がり、内装や手すり、各所に木目の美しい素材が配置されています。
税金の手続きという少し堅苦しくなりがちな時間を、ほっと一息つける穏やかな時間に変えてくれる工夫が満載です。
豊田市は、広大な森林資源を擁する「森のまち」でもあるようで、地域の豊かな木材資源を活かした新庁舎は
環境への配慮(脱炭素への貢献)はもちろんのこと、訪れる市民や地域住民へ
「木の魅力」を伝えるシンボルにもなっています。

 

「雨楽な家」も木材をふんだんに使った家づくりを行って四半世紀が経ちました。
「家族が集まる住宅くらいは、工業化されたものではなく、生き生きとみずみずしい生気あふれる家がいい」
との思いでこれからも木の家づくりを勧めてまいります。

 

木のぬくもり

「雨楽な家」ホームページ

記事一覧に戻る