雨楽な家BLOGBLOG
冬に力をたくわえる樹木たち
葉を落とした冬の桜。春は桜色の爛漫を、夏は緑色の木陰を、秋は茜色の紅葉を魅せてくれてありがとう。日本の四季が美しいのは、桜のような落葉樹が季節を彩ってくれるから。
今は北風を裸で受けて休眠中の桜ですが、寒さに耐える冬の姿は春夏秋と同じぐらい魅力的。春に美しい花を咲かせるためには、冬の厳しい寒さという試練が必要不可欠とか。
桜のような落葉広葉樹は、光合成に必要な太陽光を多く得ようとして、枝を横へ横へと大きく張り、ゆっくり成長するので建築材料としては材質が緻密で重たくなります。
こちらは冬の杉林。雪を受けて寒そうですが、冬でも緑色の葉をしっかりつけています。葉が針のように細長い常緑針葉樹。りんとした立ち姿が神々しい。
針葉樹は光合成に必要な太陽光を少しでも多く得ようとして、幹が上へ上へと高くまっすぐ伸びます。そのため通直な材がとれ、しかも成長が早いのが特長です。
日本で一番多く植林されているのは、スギ、ヒノキ、カラマツなど。その材は強靱で軽く美しく加工しやすいため、住まいの材料として最適です。
こちらは国産のスギ材をふんだんに活かした「雨楽な家」の小屋組。木造軸組をありのままに魅せることで、木組みの構造美を毎日楽しめます。
地球温暖化の原因は、エネルギーの消費による二酸化炭素等の排出。樹木は光と水とCO2から光合成により成長し、木材にはCO2が炭素として蓄えられます。
木を伐採したら植林する、を繰り返すサイクルを維持すれば、木材は空気中のCO2を吸収してくれる再生可能な資源。木を使い再生することが地球温暖化の防止に直結します。
伐採の好機を迎えた日本の山の木を住まいや身の回りのものに活かすことが、持続可能な社会への第一歩。
かけがえのない地球を次世代へ確実につなぎましょう。