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小さな家を建てたでしょう

戸建住宅が過去に最も多く建てられたのは1973年(昭和48年)頃ですが
当時大ヒットした歌があります。歌詞を紹介しましょう。

 

♪ もしも私が家を建てたなら 小さな家を建てたでしょう
大きな窓と小さなドアと 部屋には古い暖炉があるのよ
まっ赤なバラと白いパンジー 子犬の横にはあなた あなた
あなたがいてほしい それが私の夢だったのよ
いとしいあなたは今どこに ♪

 

1973年に発売され、オリコンチャート7週連続1位、累計売上約200万枚を記録する
大ヒットとなったこの歌は、シンガーソングライター小坂明子さんのデビューシングル
『あなた』です。作詞・作曲も小坂明子さん。当時16歳だった彼女は一躍「時の人」になりました。

 

小さな家

歌詞は「家を建てるなら」という現在形ではなく、「家を建てたなら」と過去形になっていて、終わった恋だということを表現したそうですが、ピアノ弾き語りでつむぐ優しい歌声は、団塊の世代を含む若者たちに強いインパクトを与えました。「小さな家を建てること」が幸せの象徴だったのでしょうか。家を建てる人が多い時代だったことが歌にまで反映されたような気がします。しかし、1973年は中東戦争を機にオイルショックが発生し、高度経済成長期が終わりを告げた年でもありました。

というわけで、今回のテーマは、「小さな家を建てたでしょう」。

 

小さな家

シャープな片流れ屋根が目印の「雨楽な家」の小さな家。アプローチ側から見ると、白い外壁のほかには、小さな窓と小さなドアしかないデザイン。無駄をそぎ落とした小気味よさが光ります。シンプル イズ ベスト!

 

平面は3間×3間のスクエア。1階も2階も床面積は30㎡、わずか9坪ですから、実家の庭先とか、都会の狭小地に建てるにも最適。初めは自宅用に建てて、手狭になったら貸家にするという選択肢もあり。

 

別荘にするもよし、熟年夫婦や単身者の住まいにもピッタリ。子どもたちが巣立ったあとの「減築」、つまり小さく建て替える場合にもおすすめのコンパクトな家です。

 

コンパクトな家

コンパクトな家

 

コンパクトな家

 

西のアプローチから見ると外観は片流れ屋根でしたが、南面の外観は、ウッドデッキの二段重ね。
2階のバルコニーも明るく広々。深い軒と袖壁に守られて、雨も吹き込みません。

 

1階はリビングに収納、ウッドデッキ、キッチン、洗面室、浴室、トイレ。
スケルトン階段の下も貴重なスペース。桧の床板、杉の天井、漆喰の壁でつくる自然素材の住まい。
見た目はコンパクトなのに、中に入ると森の薫りが広がる心豊かな住空間です。

 

小さな家のメリットは、一番が「省コスト」。建築費も光熱費もメンテナンス費も固定資産税もすべて省コスト。
二番が「省スペース」。生活動線が短く、家事や掃除の手間が少なく、管理がラク。
三番が「省エネ」。エネルギー効率がよく環境にやさしい。
ほかにも家族の距離が近いこと、土地選びの選択肢が多いことなど、メリットいっぱい。
ミニマリストのシンプルライフを楽しめます。

 

コンパクトな家

コンパクトな家

 

「雨楽な家」の小さな家の2階はこんな感じ。左の写真は寝室で、窓の外はバルコニー、北はウォークインクローゼットに続きます。勾配天井だから開放的。心身ともにリラックス。右の写真は和室3帖、押入れ付き。地窓のほかに高窓もあるので日照も通風も快適です。

 

さて、日本の住宅の平均床面積は年々減少しています。
昔は大きな家がよく見られましたが、最近新築された家はコンパクトですよね。
それというのも、家族の人数が少なくなったから。

 

平均世帯人数は、1950年代は5人(夫婦と子供3人や三世代同居が中心)でしたが
1992年に 2.99人となり、2023年に2.23人に減少しました。
今では「単独世帯(一人暮らし)」が全体の約34%で、最も多い形態となっています。

 

小さな家で大きく暮らすには工夫が必要です。たとえば、
(1)部屋を小割りにしないで、広い空間のままにしておき、間仕切りが欲しくなったら、可動式の間仕切家具を使う。
(2)ひとつの場所を多目的に使う。子どもが小学生の間は個室よりリビングの片隅に学習コーナーを設けるなど。
(3)動線は無駄なく、短く。
小さいからこそ自分らしく居心地のいい家にしたいですね。

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