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2026.06.24

伝統と革新の神社建築

福岡県を訪れる機会があり「太宰府天満宮」と「鳥飼八幡宮」を訪ねました。

太宰府天満宮は、本殿の改修期間の3年間のために建てられた「仮殿」が
6月には解体されるということで、その佇まいを見ておきたかったのが理由です。

 


参拝客であふれる太宰府天満宮・仮殿

 

仮殿の設計を手掛けたのは大阪万博の大屋根リングを手掛けた藤本壮介氏。
低く曲線を描く屋根には、最新の技術を利用し天満宮ゆかりの梅などの木々や下草が植えられています。
他では見たことがないインパクトがありながら、周囲の緑と調和し鳥や虫が集まっている様子に
不思議な感動がありました。この植栽は仮殿での役目を終えた後は境内に移植されるのだそうです。
仮殿の内部は黒で統一され、伝統的な装飾品や装束が引き立っていました。奉納された御帳や照明、
音響も世界的なクリエイターが手がけていて、期間限定だからこその特別な空間になっていました。

私が訪れたのは3月で、仮殿の後ろでは本殿を改修している音が聞こえてきました。
次は宮大工の伝統的な技で造り上げた「本殿」をぜひ見に行きたいと思います。

 

 

鳥飼八幡宮は6月に観光できるところを探していた時に、
特徴的な社殿の写真を見かけて気になったことがきっかけでした。

 


茅葺壁の拝殿が特徴的な鳥飼八幡宮

式年遷宮事業の一環として2022年に建て替えられた社殿。大きな特徴は伝統的
な技で造られた茅葺壁の拝殿です。幅3〜4.5mの茅葺壁で構成されている建物は
日本でも最大規模なのだそうです。そして、賽銭箱の背後の向拝には大きな石の
御柱が斜めに支え合うように組まれています。
拝殿内は木格子が組まれたガラス越しに見ることができましたが、石や木で
構成された落ち着いた美しい内装でした。後ろに立つ本殿は伝統的な神明造で
無垢の木の美しさや屋根の迫力に宮大工の技が際立っていました。
隣の対拝殿も無垢の木と、光を表現したガラス張りで造られていて全てが
見えるすっきりとした空間に清浄さが感じられます。

設計は地元福岡の二宮設計のご夫婦。この式年遷宮で福岡市都市景観賞の
大賞を受賞されています。


ガラス張りの対拝殿

そして、もう一方で目を引いたのが龍神池に佇む数寄屋造の「神楽殿」です。
5月にお披露目されたばかりで、周囲には木の良い香りが漂っていました。
こちらも宮大工の技が隅々まで行きわたる素晴らしい建物でした。


龍神池の上に立つ神楽殿

伝統の技が受け継がれる一方、建築士の新たな視点や最新技術が取り入れられる神社建築。
歴史の古い建物はもちろん魅力的ですが、改修や式年遷宮を見られる機会も多くはありません。
旅行の行き先を決める際には、その点にも注目して探してみるのはいかがでしょうか。

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