雨楽な家BLOGBLOG
家の中の段差を楽しむ
日本では、2006年(平成18年)に
「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(バリアフリー新法)が施行されました。
その目的は、住宅の敷居の段差をなくし、つまずきによる事故を防ぐことです。
玄関や階段など、避けて通れない段差もありますが、あえて段差をつけて
家の中に異空間を作り、変化を楽しむ方も増えているようです。
1階と2階の間に部屋を設けるスキップフロアーもその一つですが
構造計画に大きく影響するので、今回は構造計画に影響せず
利用目的に即した提案事例を紹介したいと思います。
【小上りのタタミコーナー】
親戚が集まる21帖のLDKに気軽に腰をかけられる場所を希望。元々は畳スペースを考えておられたので30cm小上りのタタミコーナーを計画しました。
段差を利用した引出し収納も確保でき大変気に入っておられます。
【ベッド変わりの段差】
寝室にダブルベッドを置く予定。しかしベッド下の掃除が大変なので寝室の床に2.5畳程度の小上りをつけてマットレスを敷くことを提案。ご夫婦で検討いただいています。
【旅館のイメージを寝室に】
計画当初より寝室は4.5帖の狭い空間を希望。以前宿泊した旅館の雰囲気が忘れられないとのことで要望をヒアリングしました。天井が低く落ち着いた空間の印象が強かったとのことで、寝室を20cm程度上げて畳敷きで提案しました。間取りが確定し着工を楽しみにされています。
「雨楽な家・町家」モデルハウスは、ダイニングキッチンを他の部屋より下げています。
リビングとの間に段差を付けることでそれぞれの部屋に独立性がうまれ、落ち着いた場所になっています。
上下空間を上手に活用し段差が出来ることでの変化を楽しむのも良いかもしれません。