雨楽な家BLOGBLOG
欄間を活かしたリノベーション
愛知県豊田市の古民家を地元工務店が再生し、住宅や和食店舗として購入検討者の方々に内覧いただいております。
今回 公開する建物は、床と畳とサッシは新しいものに取り替えましたが、その他は既存のまま再生しました。
和室の続き部屋があり、廊下と縁側が和室に繋がっている間取りのため、色々な欄間が設けられています。
欄間(らんま)とは、天井と鴨居(かもい)、または長押(なげし)の間に「明かり取り」や「換気」などに設けられる
開口部材で、装飾の役目も兼ねています。 この建物には3種類の欄間が用いられています。
「彫刻欄間」は厚みのある板を彫ることで、立体的な風景や花鳥風月を浮かび上がらせます。
彫られたものが下から綺麗に見えるだけではなく、木目の美しさ、採光、通風の
すべてを巧みに計算されて仕上げられています。
「板欄間」は、板だけを組み入れたもので、杉、桐、檜などが用いられます。
板に絵柄を彫って背景を切り抜くことで絵柄が浮かびあがる「透かし彫り」の技法もあります。
その他、竹を櫛の歯の様に並べた「筬(おさ)欄間」や、細かい木を組んだ模様の「組子欄間」などが有ります。
今ではすっかり見られなくなった欄間ですが、古民家再生では既存の欄間を活かしたリノベーションも可能です。