雨楽な家BLOGBLOG
「アトリエ景・古江」にて折紙教室開催!
近隣の公民館と社会福祉協議会共催の文化講座「折紙教室~立体兜かざり~」が「アトリエ景・古江」にて開催され、地域の皆さんにお越しいただきました。
講師の先生ご指導のもと、折紙で兜(かぶと)の折り方を学び、その後、折紙と同じ折り方で「布」を折って成形する、という流れの講座です。リックスタッフの私も、ちゃっかり参加させていただきました。講座の様子をリポートします。
兜かざりの素材として参加者に配付された布は、和装の帯をほどいた帯地でした。もともとは袋帯でしょうか、金糸が入った高級感のある、厚地でもしなやかな生地です。地域の皆さんから寄付された帯を再利用されているそうです。アップサイクルにつながる素敵なアイデアです。
私がいただいたのは、帯の中無地部分。落ち着いた柳葉色で、兜かざりに添える袱紗(ふくさ)や忍緒(しのびお)にどんな色を選んでも合いそうです。さて、この一枚の布から、どんな兜かざりができるのでしょうか。
まずは折紙を使って兜の折り方を学びました。最初に練習したのは「格好いい兜」。
しかしこの兜の折り方は手数が多くてなかなか覚えられず、思うように格好いい形が作れません。限られた時間の中、私が焦ってもたもたしていたら、見かねた先生のすばやいご判断で、一般的な兜の折り方で布を折ることになりました。
子どもの頃に新聞紙で折って、かぶって遊んだ「あの兜」です。
「あの兜」なら、お手の物。折紙で少し練習しただけで、布を折る、という次のステージに進めました。
布地の端の始末をし、折ってアイロンをかけながら成形して、両面テープで要所を固定。帯地の兜が完成しました!
皆さん、すばらしい出来栄えです!
仕上げは自宅で、とのことで、袱紗用の紫色の正絹生地と、忍緒用の橙色の江戸打ち紐をいただきました。
その後、折り方を覚えきれなかった「格好いい兜」に折紙で再チャレンジ。ようやく覚えたところで講座は終了しました。
仕上げの参考にと、先生の見本作品を撮影しました。
なんと、兜をしまう櫃(ひつ)も、先生の手づくりです。
素材は牛乳パックと、紋付の着物の紋が入った部分。紋付にこんな活用法があるとは!
金屏風も、製作に使ったアイロン台も先生のリメイク作品です。
先生は「どんなものも『何かに使えるかも』と思ったら捨てられないのよ」と笑っていらっしゃいました。
思い出の残る大切な着物や帯を、先生に託された方々のお気持ちがよくわかります。「きっとすばらしいものに変身させてくれる!」と期待されてのことでしょう。
講座受講後、仕上げを施し完成した兜かざりがこちら。
兜の鍬形(くわがた)部分には、菱文様の金襴生地を貼りました。
忍緒はネット動画を参考にして結びました。「総角(あげまき)結び」という結び方です。
ミニ畳に載せてみましたが、やっぱり私も兜櫃を作りたい…紋付に出会ったら、チャレンジしてみようと思います。
昨年の折紙教室では、かわいい和紙のお雛さまを作りました。
今年の折紙教室でも、とても楽しくて学びの多い時間を過ごせました。
来年も地域の皆さんとお会いできることを、心から楽しみにしています。
完成した兜かざりは「アトリエ景・古江」の出窓に飾っています。
お近くにお越しの際は、ぜひご覧ください。