雨楽な家BLOGBLOG
夏も涼しく過ごせる、緑のある暮らし
暦の上では夏至が過ぎ、日中の暑さが本格的になってきました。
天気のいい日の日射しはすっかり夏本番という感じですね。暑さから逃げるようにクーラーの効いた建物内や
地下街へ入ると、その場は良いのですが、急激な温度の差で今度は寒くなってしまいます。そんな時に緑の多い
公園へ足を進め木陰に入ると天然の風の涼しさが感じられて、なんとも心地よい空気が流れています。
この木陰の心地よさの理由はなんでしょうか?
暑さに大きく影響するのはやはり日射です。熱を吸収しやすい黒いアスファルトの
表面温度は夏場は60℃を超えることもあり、路面から放出される熱も高くなります。
そのため、気温が30℃でも日向の体感温度は40℃程になる場合があります。
その一方、大きな木の木陰に入ると体感温度は日向より7℃程低くなるそうです。
木陰が涼しいのは日射を遮るから、だけではありません。
植物自身が温度調節を行っているからなのです。根から吸収した水が茎を通り、
葉から蒸発させることを「蒸散」といいます。それにより葉が冷やされるため、
日光に当たっても葉の温度はそこまで上昇することなく、気温とほぼ同じに
なります。その蒸散作用によって樹木の周りでは空気の流れが生じ、冷たい
空気が木の内部や根元に流れ込みやすくなります。加えて、保水力の高い土や
芝生の表面温度も外気温と同じ程度しか上がりません。舗装された路上と
比べると、地面からの熱も6割ほどカットされているのだそうです。
暑いときに人が汗をかいて体内の熱量をコントロールするように、植物が
暑い夏を乗り切る為の力で木陰は涼しく保たれているのです。
庭の樹木や植物は、目を楽しませてくれるだけでなく、夏は快適な木陰をつくり、室内にも
涼しい風を呼んでくれます。地域によっては庭の緑化にかかる費用の一部を助成する制度も
あります。改めて植物と暮らす生活、庭づくりを見直してみてはいかがでしょうか?