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日本庭園を彩る「苔」の魅力

日本庭園を歩くと、石や水の配置に目を奪われがちですが、実はその景観をやわらかく
包み込み、落ち着きを与えているのが「苔」です。庭の主役になることは少なくとも
庭全体の印象を大きく左右する存在です。苔があるだけで庭に年月を重ねた趣が生まれ
静かな安らぎを感じることができます。

 

苔の魅力

 

苔の魅力は、まずその色合いにあります。雨に濡れると深い緑に輝き、晴れの日にはやわらかな表情を見せる。光や湿度の変化でまるで呼吸しているかのように姿を変える苔は、四季の移ろいを映す小さなキャンバスのようです。特に日本庭園に欠かせない「侘び寂び」の感覚を表現するうえで、苔は大きな役割を担っています。

また、苔は庭の素材を引き立てる名脇役でもあります。苔に覆われた石は時を重ねたような風格を持ち、茶庭では静寂と奥ゆかしさを演出します。枯山水の庭では苔が「地」を表し、石や砂との対比で景観に奥行きを与えます。そこにあるだけで庭が落ち着き、訪れる人の心を自然と和ませてくれるのです。

一方で、苔は決して放っておいて育つものではありません。元気な状態を保つには、日々の工夫が必要です。水やりは朝夕の涼しい時間帯が理想で、直射日光を避けて乾燥を防ぐことが大切です。苔は踏まれると弱ってしまうので、通路や踏み石の位置にも配慮が求められます。

苔の魅力

苔の魅力

弊社のモデルハウス「アトリエ景・古江」は庭の景観を楽しみながら邸宅で暮らす魅力をご提案した建物です。

今年の夏は記録的な猛暑が続き、庭木や苔の管理には一層の注意が必要でした。私自身も毎朝欠かさず水やりをしていましたが、休暇や庭を離れるときはどうしても不安が残ります。

そんなときに導入したのが「自動水やり機」です。あらかじめ設定した時間に自動で水を撒いてくれるので、炎天下でも苔をしっかり守ることができました。手間が減るだけでなく、庭が常に潤いを保ち、美しい状態を維持できるのは大きな魅力です。特に今年のような猛暑には、本当に頼もしい存在でした。

日本庭園における苔は、単なる緑の植物ではなく、時間や自然の流れを映し出す存在です。
苔のある庭に足を踏み入れると、都会の喧騒を忘れ、心がすっと静まるのを感じる方も多いでしょう。
庭づくりを考えるとき、石や樹木だけでなく、ぜひ苔にも目を向けてみてください。そしてその美しさを守るために、水やりの工夫や便利な道具を活用するのもおすすめです。
小さな緑が庭全体に調和と静けさをもたらし、毎日の生活に穏やかな彩りを添えてくれるはずです。

苔の魅力

 

アトリエ景・古江

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