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火気使用室の内装制限と緩和措置

建物を建てる際には建築基準法を遵守する必要があります。

建築基準法とは建築物の敷地・構造・設備・用途に関する最低の基準を定めた法律です。

 

その建築基準法の中に火気使用室の内装制限という規定があります。
キッチンのコンロを、火を使うガス仕様とした場合の内装制限は、最上階以外の階のキッチンが対象となります。

 

その際、建具などで囲われているところまで、すべての壁や天井を準不燃材以上の仕上げにしなければなりません。(図1参照)
もちろん吹抜けやリビング階段、2階のホールまで対象となり、それらのスペース(壁、天井)は準不燃材料として認定を受けていない材料(木板や和紙など)で仕上げることはできません。

 

そのためキッチンとの境に垂れ壁を設けてキッチン以外は内装制限を受けなくする方法が多く用いられてきました。(図2参照)

火気使用室,内装制限

火気使用室,内装制限

 

火気使用室,キッチン

 

さらに火気使用室とそれ以外の部分における火災リスクの違いに着目し、火気使用設備周辺の壁、天井には不燃材料による内装の強化や遮熱板の措置を要求する代わりに、それ以外の部分については木材のような難燃材料による内装を許容した「H21国土交通省告示第225号」が住宅の火気使用室の内装制限に適用されました。(図3参照)

火気使用室,内装制限

 

内装制限

これによって、コンロ周辺の壁や天井、窓枠、廻り縁への制限は強化されますが、垂れ壁無しでキッチンの壁や天井仕上げを自由に選ぶことが可能になり、コンロをガス仕様とした場合でLDKの統一感を出すことができます。

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