雨楽な家BLOGBLOG
広島城の行方
広島城の天守閣が2026年3月22日に閉城することが決まりました。
安土桃山時代に建てられた木造の大天守は1945年に原子爆弾の投下
により倒壊。1958年に鉄筋コンクリート造で外観復元されました。
現在は、広島の武家文化を紹介する博物館として開かれています。
広島県に20年ほど住んでいる私も、周辺を歩くことは多いのですが
天守の中まで入ったのは数えるほどです。しかし、展示物を見ながら
城内をぐるりとまわって、どんどん小さくなっていくスペースを上って
行く感覚が、なんだか楽しかったことを覚えています。
最上階の展望室からの眺めも良く、広島の街をぐるりと見渡せます。
この写真は2021年に撮ったものなので、展望室から見える風景も
また変わっているのでしょう。
広島城の閉城の理由は、老朽化や現在の耐震基準を満たしていないこと。
閉城後は耐震工事による延命と、木造で復元する案が検討されています。
木造での復元となると莫大な費用がかかり、完成まで数十年という
長い期間を要することになります。しかし、日本国内に100ほど城が
ある中でも木造で復元できる城はごくわずかで、文化財としても大変
貴重なのだそうです。市や専門家による検討会議でも木造での復元を
前提とした議論が進められています。
閉城までには様々な催し物が企画されていて、『広島城へ行こう』と
テレビCMもたくさん流されています。
いつか職人の技が結集した「木造で復元された広島城」を見られることを
期待して、現在の広島城の姿もしっかり見納めしておこうと思います。