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デッドスペースを活用しよう Part2

デッドスペース

白い子猫が古民家の床下から顔をのぞかせています。おかあさんの帰りを待っているのかなぁ。「アンタ、ダレ?」と警戒している様子。「ごめんね。可愛くて見とれてしまったよ」
猫はデッドスペースを有効活用する天才です。どんな所を寝床に選ぶかというと、一番は雨風に当たらない場所。特に寒い冬は猫の体温が一夜で奪われるので死活問題です。二番は暗くて狭い場所。頭が入る穴ならば体も通りぬけるので寝床になります。三番は天敵に見つかりにくい場所。人の住む所には食べ物があり天敵も少ないので、家のまわりが好きです。

 

そんなわけで、猫は古民家の縁の下や物置の隅、道の側溝などのデッドスペースを寝床によく選びます。
私たちも住まいの中のデッドスペースをもっと活用しませんか。
ということで、今回は「デッドスペースを活用しよう Part2」です。

 

デッドスペース

こちらは「雨楽な家」のリビングから和室を見たところ。左側に玄関土間があり、その奥に土間収納が見えます。ここをデッドスペースというには立派すぎますが、土間収納は靴や雨具だけでなく、アウトドア用品、ガーデニング用品のほか、宅配便の一次保管もできて重宝します。
和室はリビングの床より一段高くなっていて、その段差のデッドスペースを引き出し収納として活用しています。和室とリビングと土間の境目に大黒柱がどっしりと立ち、上空には吹き抜けがあり、木造軸組の構造美を堪能できる「雨楽な家」ならではの美空間ですね。

 

さらにデッドスペースをスマートに活用した事例を紹介しましょう。こちらは「雨楽な家」の洗面室。浴室との境の壁厚だけのデッドスペースを利用して、杉材で小物収納ボックスを造作しました。化粧品やデンタルケア用品などを収納できるので、洗面カウンターがすっきり。
床板は桧材、壁は漆喰の塗り壁。洗面カウンターは杉の厚い一枚板が存在感を示しています。カウンターの下はフルオープンなので、ボックスやカゴなどを収めて引き出し式収納に。家族の成長に合わせ自由にカスタマイズできておすすめです。

デッドスペース

 

デッドスペース

こちらは「雨楽な家」の広々としたリビングダイニング。桧の床板が広がり、中央に細長い掘座卓があります。床下のデッドスペースを活用しました。

 

掘座卓にゆったり足をのばして座り、床板に直に手で触れたり、桧の匂いを味わったり。目線が低いので、リビング空間がさらに広く感じられるうえ、となりの和室に座る人と同じ目の高さで会話もルンルンはずみます。

 

真上が吹き抜けになっているので、ごろんと寝ころんで、2階の窓から暖かい陽光が舞いおりるのを眺められます。梁桁には愛媛県産の久万杉を採用。木目が緻密でつやのある美しい杉材です。

 

デッドスペースの活用事例としては他にも、床下の空間を利用した収納、対面キッチンのカウンター下の収納など、アイデアは無限です。
コンパクトな住まいの限られたスペースをスマートに活かして、使い勝手のよい住空間でのびのび暮らしたいものですね。

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