雨楽な家BLOGBLOG
緑の森の回廊を秋風に吹かれて歩きたい
記録的な酷暑の夏も終わり、ようやく季節が移り変わりました。そろそろ冷房完備の部屋を出て、秋を探しに出かけませんか。広葉樹の森の回廊を歩くと、風はもう秋の気配です。
森が好きなら自宅の中に森の回廊をつくるのはいかが? 「雨楽な家」の2階に上がると、吹き抜けの周りで森の回廊をめぐっているような感覚を楽しめます。というわけで、今回のテーマは「森の回廊」です。
こちらは「雨楽な家」の吹き抜けを2階から眺めた景色。1階リビングの中央に3帖大の「井桁の梁」の吹き抜けがあり、2階で空気の流れを感じながら「森の回廊」の気分を楽しめます。
回廊の床は「すのこ床」。「すのこ床」とは板材と板材との間にすきまがある床のこと。2階の大きな窓から入る陽光が吹き抜けや「すのこ床」を通り抜けて、1階リビングまで照らします。
逆に、リビングで温められた空気は吹き抜けや「すのこ床」を通り抜けて上昇し、2階の窓から屋外へと流れていきます。森の遊歩道のような面白い空間ですね。子どもは木の回廊を裸足でグルグルかけ回って遊ぶのが大好きです。
こちらの「雨楽な家」は1階の玄関土間の上空が吹き抜けになっています。右奥に太い柱が見えますが、1階2階を貫いて立つ桧の大黒柱が力強い構造美を魅せています。
木の回廊めぐりを楽しむには、靴下を脱ぎ素足になって、桧の床の質感や温もりを足裏で感じるのが一番。足裏を適度に刺激することで、血行が促進され、新陳代謝が向上します。
「すのこ床」を歩くとさらに足つぼが刺激されるのか、自律神経に働きかけて体調が良くなり、気持ちよさが足裏から全身へと広がっていくような感じです。
こちらは1階ダイニングの上に3帖大の吹き抜けがある
「雨楽な家」の2階から見た姿と1階から見上げた姿です。
これまでの事例のように吹き抜けの周りに回廊があるのではなく、
吹き抜けの中にL字型のキャットウォークを設けました。
手摺りがないことに注目してください。
キャットウォークとは、高所の好きな猫のための通り道のことですが、建築用語では
高所の壁に沿って設けられた作業用の通路のこと。窓のメンテナンスなどに重宝します。
1階から見上げると、「すのこ床」のすきまを光や風が通り抜けるイメージがわかりますね。
さぁ、暑い夏は終わりました。緑の森の回廊を秋風に吹かれていっしょに歩きませんか。