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2023.06.21

涼を呼ぶ。睡蓮鉢でビオトープ

ビオトープ,睡蓮鉢

わが家のベランダには二つの睡蓮鉢があります。
中にはめだかとヒメタニシ、姫睡蓮とウォータークローバー、アナカリスという水草が生息しています。小さな「ビオトープ」を目指して3年前に立ち上げました。水中をのんびりと泳ぐめだかが太陽の光に反射してきらきらと光り、涼しげなグリーンの水生植物も見ているだけで癒されます。

 

ビオトープとは「生物の生息空間」の意味で、睡蓮鉢を使ったビオトープの場合、鉢の中で生態系が成り立ち、食物連鎖を維持できることを理想としています。
めだかは水中の水草や微生物を食べ、めだかの食べ残しや藻をヒメタニシが食べ、めだかやヒメタニシの排泄物が植物の肥料になり、植物は光合成で水中に酸素をもたらす…という流れです。

 

右の写真は立ち上げて2か月たったときのもの。統一感のない鉢が二つ並んでいるのには理由があります。
最初に用意したのは水色のおしゃれな焼き物の睡蓮鉢。一鉢で済ませるつもりだったのですが、めだかが大量に産卵してしまいました。ビオトープを立ち上げて間がなく、えさになるものがないだろうと、めだか専用の人工飼料を多めに与えていたので栄養状態がよかったのかもしれません。
慌てて育て方を調べると、大人めだかが卵や針子(稚魚)を食べてしまう、とのことで、避難先として急遽もう一鉢を用意しました。
ここで購入したのが、ちょっぴり味気ない黒いプラスチック鉢。なぜ焼き物鉢にしなかったかというと、水を張った焼き物鉢がとにかく重い!少しでも軽くするための苦肉の策でした。
さらにキャスター付き受け皿を敷いて移動を容易に。台風で強風が吹いた際、屋内非難させるときに役立ちました。

ビオトープ,睡蓮鉢

 

大人めだかが住む水色鉢でめだかの卵を見つけたら、卵&針子専用の黒プラ鉢へ移動。
黒プラ鉢である程度大きく育ててから、大人めだかと同居、というサイクルで見守っています。

 

元気に大きくなった大人めだかは、水温があがって煮えてしまいそうな真夏でも
植物の葉の陰で元気に泳ぎ回り、冬は薄氷が張った鉢の底で冬眠さながら運動量を減らして越冬します。
小さな生物の一生を観察してみると、存外に頑強なことに驚かされ、その生命力に感動しました。

 

ビオトープ,睡蓮鉢

エアレーションを設置しない睡蓮鉢ほどの小規模ビオトープでは、水替えなどのある程度の管理が必要です。わが家のベランダは雨があたらないので、足し水と適量の水替えは必須。鉢底に敷いている、ろ過機能のある土は適宜入れ替えています。
その際、入れた覚えのない生物に出会うことがあります。とんでもなく長く育ったミズミミズがでてきたときは、ギョッとしました。購入した植物に卵や幼生がついて入り、めだかの餌食になることを逃れ大きく育ってしまったようです。多様な生物がいるビオトープは理想的とはいえ、新しい植物を入れるときは「よく洗ってから入れよう…」と決意したできごとでした。

 

めだか飼育もビオトープづくりも初心者の私でしたが、意外となんとかなっています。初夏のホームセンターではビオトープ関連商品がたくさん並んでいます。あれもこれも欲しくなりますが、育てる生物・植物は、はじめからたくさんの数・種類を用意しない方がいいと思います。水生植物も水草も、めだかもタニシも、殖えます。管理できる規模のビオトープにすることが長く続けるコツです。

 

今年の夏は玄関や庭先に睡蓮鉢のビオトープを飾ってみませんか。
植物や生物の成長が楽しめて、小さな水場が爽やかな涼を呼んでくれます。

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