省エネ住宅への努力義務が始まる

雨楽な家・爽 豊田松平モデルハウス 外観デザイン

日本は地球温暖化対策として、2030年度の段階で2013年度と比べ温室効果ガスを26%削減するという目標を掲げ、あらゆる業種でその動きが進められています。今や、省エネ家電は当たり前の時代。自動車もエコカーを意識した車種が続々出ています。一方で建築物の省エネ基準適合率は、新築において住宅以外(商業施設や店舗など)の建築物は95%と高いのですが、住宅(戸建やマンションなど)は62%と低い状態です。

2000年4月に住宅の耐震性能や省エネ性能を等級によってランク付けする「住宅性能表示制度」がスタートしました。しかし今日まで耐震性のランクアップは普及しましたが、省エネ性を気にする方は少ないようです。

そこで省エネ住宅を促進するために2021年4月から建築主には省エネ基準に適合するよう努力義務が課せられることになりました。建築主は建築士から「省エネ基準を満たす省エネ住宅とは何か」とか「省エネ住宅にした場合のメリットは何か」などの説明を受け、より省エネ住宅を理解した上で省エネ住宅にするかしないかの判断をすることになります。

省エネ住宅

出典:国土交通省「なるほど省エネ住宅」より抜粋

省エネ住宅にするための省エネ基準には2つのポイントがあります。
【外皮基準】
屋根・外壁・窓など建物の外周を覆う断熱の性能に関する基準で建物本体の断熱性能を判断する基準です。
【一次エネルギー消費量基準】
住宅で使うエネルギー(電気、ガス)の消費量に関する基準です。

それぞれ地域ごとに決められた基準値をクリアーすることとなります。

次に省エネ住宅のメリットは
Ⅰ. エネルギーを削減することで環境や家計にやさしい
Ⅱ. 建物の断熱性能がアップするので室内での温度差が削減され身体にやさしい
Ⅲ. 結露の発生が削減できるので室内環境にやさしい
の3点が挙げられます。

今回の制度は建築主の努力義務ですが、省エネ住宅にすることでコストアップは避けられません。
建築士からしっかりと説明を受けたうえで省エネ住宅にするか否かの判断をすることをお勧めします。