自然の風を利用した家
パッシブデザインの家とは、太陽の光や風などの“自然の法則”を利活用し、できるだけ機械的なエネルギーに頼らず快適に暮らせる住宅のことです。
パッシブデザインの間取りを計画する上で重要なポイントは「自然風利用」「昼光利用」「日射遮蔽」「日射熱利用暖房」「断熱」の5つです。「雨楽な家・爽」はこの５つの要素をバランスよく組み込んで設計されています。
今回は「自然風利用」について説明します。
1．風を家の中に取り入れる
家づくりを検討する際、まず敷地に吹く風の特性を把握して、風を建物に取り入れることが重要です。
冬や真夏の昼間はともかく、春や秋や夏の夜間は自然の風を感じて過ごしたいですよね。
風の流れを予測しながら、袖壁や窓の位置・種類を計画することで、外壁に沿って吹いている風も上手に建物に取り入れることができます。（ウィンドウキャッチャー）
2．家の中に風の通り道を作る
取り入れた風が家の中を自然に流れるように、窓の配置や室内の建具を引戸にするなどの工夫が必要です。
3．暖められた室内の空気を排出する
「自然風利用」には風を取り入れるだけではなく、夏を涼しく過ごすために建物内の余計な熱を排出するという目的もあります。
入ってくる熱を逃がすためには、空気は温かいと上にいき、冷たいと下にいくという性質を利用した窓の配置など、立体的な通風計画が重要です。
建物が密集していても敷地に風は吹いています。
その風を上手に利用して暑い夏も快適に過ごせる
住まいを計画しましょう。
