木の香りでダニ防除
梅雨空が続く毎日、木々の緑がいっそう色を深めてきたように感じます。
高温多湿のこの時期は、カビや食中毒菌だけでなくダニの繁殖期でもあります。
家の中に生息するチリダニ類のフンや死骸は様々なアレルギー性疾患の原因と なっています。
換気や通風を行うことが一番の対策ですが、木材にダニ防除の効果があることはご存じでしょうか?
木に含まれる香り成分に、ダニの行動・繁殖の抑制効果があることが森林総合研究所の実験で明らかになりました。
畳の中にはさみ込んだ薄い板の上にダニを封じ込めると4日後には80%以上が動かなくなり、その効果は半年から1年持続します。
この木の香り成分はフィトンチッドと呼ばれ、森林浴のリラックス効果によって広く知られるようになりました。
衣服の防虫剤、まな板や経木の弁当箱など身近な物にもフィトンチッドの防虫・防菌効果が活かされています。
樹木が害虫や細菌から我が身を守るために作り上げた香り成分は、建材となり 木の家や家具に利用されてもその効果を持続します。
ジメジメとした梅雨時期でも、木の香り成分を生活に取り入れることで
私たちは健康で快適に暮らすことができるのです。