サクラの敷居に腰かけて

長い冬を耐えた山桜に希望の春が近づいています。暖冬のせいか、いつもより早く山が桜色に染まりそう。

桜は五分咲きも七分咲きも満開もいいですが、春雨の後に、はらはらと風に舞う桜花も心ときめくもの。

あっという間に葉桜になるのも生命力を感じられて元気をもらえます。

サクラ材

サクラ材

こちらは2000年に完成した1棟目の「雨楽な家」。土間に立って見上げると、木造軸組の架構美になぜかワクワクします。

ここで問題です。この中の一部にサクラ材が使われていますが、どこでしょうか?

答えは、土間から居間へ上がる「敷居」です。土間から27センチの高さに桜の敷居が横たわり、その向こうに桧の床板のリビングダイニングが広がります。

サクラ材は硬くて強度があり、虫害にも強く、耐久性にすぐれた材。加工がしやすく、磨くとツヤが出てくるのも魅力です。

普段は障子をあけ閉めする敷居ですが、障子をあけて敷居に腰かけると、土間から高さ27センチというのは腰かけるのにちょうどいい高さ。

赤みを帯びた桜の敷居で四季を問わず桜の心を楽しめるかもしれません。

サクラ材