和紙のやさしい彩りを身近に
和紙といえば丈夫で長持ち。
正倉院に千年以上も昔の本が保存されていることから
も、和紙の強さは立証済みです。
普通の家は壁や天井にビニールクロスを貼りますが、
「雨楽な家」では健康への配慮もあり「和紙」を貼ります。
上の写真の家は壁と天井と障子に和紙を貼りました。
ほかにも、出入口や収納の建具に日本の伝統色の
和紙を貼り、空間と空間の境目に障子を多用します。
和紙にはやさしい温もりのある美しさや強さのほかに
優れた機能があるのをご存じですか。
室内の湿気を調整してくれる調湿力。光の乱反射に
よる調光力。繊維の隙間の空気層による保温力。
音を分散する吸音力。
そして、美しい色づかいを楽しめるのも魅力です。
和紙を新しい感覚で住まいに活かす
障子は光の直射をさえぎり、半分ほどの光を透過させ、
柔らかく拡散させて、室内を均等に明るくしてくれます。
細い木の桟と白い和紙の織りなす幾何学的な美しさは、
空間を引き締め、豊かな情感をかもし出します。
2014年に「和紙 日本の手漉(てすき)和紙技術」が
ユネスコの「無形文化遺産」に登録されました。
建築に彩りを添える和紙は、1300年以上の
歴史をもつ日本の伝統工芸です。
世界中の人々に愛される和紙を新しい感覚で
住まいに採り入れて、日本の伝統工芸を
日々楽しんでみませんか。