『日常に自然を』

先日、「西の魔女が死んだ」というDVDを観賞しました。
この作品は、溢れる自然の中で
“西の魔女”と呼ばれるおばあちゃんと
少女の日々の営みが描かれたストーリーです。
 
映画の中に出てくるおばあちゃんが
住んでいる木製のお家は、内観のインテリアや
使用されている食器のひとつひとつが
さりげなくオシャレでした。
 
お家には、テレビや洗濯機等一切なく、2人は
いつも植物に水をあげたり、山に野いちごを
摘みに行ったり、庭の畑で採れた
野菜でサンドウィッチを作ったり。
毎日が自然と一体の生活。
 
日々の生活の中で、自然と共有できる時間は
作らなければ、ほとんど無いように感じます。
自然を生活に取り入れることで、
植物の毎日のちょっとした変化や
生命の大切さ、強さ、優しさに気づくことが
できるのではないでしょうか。

日野


「西の魔女が死んだ」オフィシャルサイトより

『小さなカメラマン』

「雨楽な家」にはお子様連れのお客様がよく来場されます。
 
最近驚いたことは、お子様が持っていた携帯電話!
今やプリペイド携帯でも付いているカメラ機能を
使って建物の中をパシャリ。
子供ながらに家が大好きということで
色々な建物を撮影しているそうです。
撮った写真はご両親に出力してもらい
ノートに貼って遊んでいるとのことで
この日も大収穫といった顔つきで一生懸命撮っていました。
 
将来は建築デザイナーか、カメラマンかとご両親も期待のご様子。
幼い頃から感性を磨くことは
将来の財産になってくるということでしょうか。
未来の大物(?)カメラマンに「雨楽な家」を撮影していただき光栄でした。

近藤


写真はL-Cruise for Doctors HPより抜粋

 

『良い仕事を残すこと』

先日訪問した会員さんのモデルハウスに大工さんが造ったという
囲炉裏がありその組継ぎに目が留まりました。
組継ぎとは板材を互いに直角に接合する箱組の方法。
 
良く聞いてみると大工さんが古い家の改修工事をしている際
雨戸の戸袋のコーナーがこのような組み方になっていて
先人に負けたくないという一心で覚えたとのこと。
まさに職人魂です。
 
「見て覚える」「技術は盗んで覚える」という職人さんの世界が
そこにはあるのだと思いました。
 
良い仕事を残すことで時代を超えて技術が継承していく
日本の職人文化のすばらしさを改めて感じました。

村上

 

『玄関までのアプローチ』

我が家の玄関までのアプローチに
梅の木が1本あります。
今年は少し早めですが、すでに満開です。
 
先日お客様が来られ、玄関ドアを開けるなり
第一声「お花がきれいですね」
 
この梅の木は我が家に欠かせない存在です。
この花が散ると、初夏には
大きな実をたくさんつけてくれます。
 
青い梅の実を拾うのは小学生の息子たち。
その実で毎年梅干しを漬けるおばあちゃん。
おばあちゃんの漬けた梅干しで育ち
今では市販の梅干しを食べない子どもたち。
 
季節の移り変わりを目で感じ
おいしい梅干しを舌で感じ
なんとも大切な梅の木です。

国分

『木彫のお雛様』

四国の道後温泉を旅したときに買いました。
「伊予の雛屋」さんの「花雛」です。
 
一番大きいお内裏様とお雛様でも高さ5cmほど。
他のお雛様は約3cmの小さなセットです。
 
購入してから7年が経ちました。
木の部分がこっくりとしたいい色に
少しずつ変化してきました。
 
彩色部分は今も発色よく、カビやひび割れもなく
いい買い物をしたと毎年にんまりしています。
 
とてもかわいらしいので
一年中でも飾っておきたいくらいですが
桃の節句が終わったら、専用の桐箱へ。
来年はどんな色になっているかしら…楽しみです。

向井

『お引渡し』

とても寒い日のお引渡し
まだエアコンは付いていない寒い室内で
終わるのを待つ娘さんが床の上でゴロゴロしてました。
これまでのフローリングとは違い
冷たくない床で気持ち良さそうにしていたので記念撮影。
大人になってこの写真を見たら
自分のあどけなさと真っ白な桧の床に驚くことと思います。
 
自然素材は、
住む人が歳を重ね使い続けることでいい色艶になっていきます。
これから生活されるお住まい手と一緒に
いい味を醸し出して欲しいです。

内藤

『土佐和紙でおもてなし』

「雨楽な家」の防炎壁や天井に使われる土佐和紙。
漆喰とはまた違った温かなやさしい手触りです。
しかし、10m単位でしか発注できないので
少しの面積の場合は無駄ができてしまいます。
 
我家で雨楽仕様の6帖一間を増築した際の残りは
ランチョンマットサイズにカットしています。
季節の風物や草花をあしらって
お客様の時に利用します。
半分、四分の一にカットすれば、お茶やお菓子の
おもてなしにも便利なサイズです。
 
絵は青墨と顔彩で、手早く仕上げます。
水に強く厚みもあるので葉書にも使えます。

坂井

『地震への意識』

ハイチで地震が起きてから早くも一ヶ月が過ぎました。
最近のニュースはオリンピック一色ですが、
しばらく前までは連日のようにその被害状況を放送していました。
その中には建物の倒壊現場の写真や動画も数多く含まれています。
 
日本では昔から地震の多い国だったため、
現在の法規上の耐震基準は世界でもトップレベルです。
 
「雨楽な家」では全棟構造計算を行っています。
お客様に安全で安心な家を提供することが
なによりも重要だと思います。

小竹


(1990年から2000年までの世界の地震の震央分布:気象庁HPより)

『“冬”の完成見学会』

小泉八雲で有名な島根県松江市。
2/13(土)14(日)の2日間。お施主様のご厚意により
「雨楽な家」完成見学会が開催されました。
 
天候はこの季節の山陰地方らしく
晴れたり、曇ったり、雪混じりの雨が降ったりと
一日の中で目まぐるしく変化しますが、
建物の中に入ると、桧の香りと蓄熱式暖房器の
優しい暖かさが心地よく迎えてくれ、
来場されたお客様の心を和ませていました。
 
2日間を通じて240名を超える方々が来場。
4人の接客スタッフは、昼食をとる間もない忙しさに
嬉しい悲鳴。熱心に質問されるお客様へ
丁寧に受け応えされていました。
 
なかでも一番の関心事は、「雨楽な家」の特長である
広めの土間と吹抜け空間。
木の家は一度暖まると熱が逃げにくいことを
体感していただくよい機会となりました。

高橋 真

『赤さび』

路地裏の錆びたトタン壁に出くわすと
いつものことながらドキドキして
思わずシャッターを切ってしまいます。

錆びたトタン壁のどこが好きかと聞かれたら
熱い日射や冷たい風雨にさらされ長い時を耐えてきた
トタン壁だけが持つことを許される「赤さび」が好き。
経た時間の重みを感じていとおしくなるから。

冬の斜光がハイライトとシャドーをくっきり際立たせ
トタン壁にシャープな絵を描いています。
こういう風景がどんどん失われていくのは残念ですが
だからこそ見つけたときのドキドキは
強くなるばかりです。

荻野