先日、カメラを持って少し遠出をしました。
古い建物が残る場所で雰囲気があり
なんだかわくわくしました。
なかでも細い路地裏を見つけると
ちょっと入ってみたくなりました。
私はお寺や神社がある商店街のすぐ側
建物が割と密集した場所で育ったので
小さい頃はどこかにつながって
いそうな路地裏を見つけては
ちょっとした冒険を楽しんでいました。
今は人の敷地に入っちゃ悪いし・・・
なんて気後れでなかなかできませんが
まだまだ残る漆喰と木壁でできた
路地裏を冒険してみたいですね。
『建築資材を上手に使う』
見学会などでたまに目にするコルクボード。
「雨楽な家」のように室内の壁仕上げが左官職人による塗り壁の住宅では
掲示板代わりに使用しているケースが多いようです。
このコルクはブナ科のコルク樫の表皮を加工して作られており、
はぎ取られた表皮は10年程度で再生し
伐採されることなく使用される優れものです。
断熱性能、防音性能に優れた自然素材で
壁の仕上げ材だけでなく、床の仕上げ材や断熱材など
建築資材として多種多様に利用されています。
先日訪問したお宅では、子供室の腰壁に使用。
部屋の雰囲気も変わり、掲示板としての活用もできる
よいアイデアだと感じました。
村上
『土を焼く』
『雨を楽しむ人』
子供の頃に見たTVアニメでお馴染みのムーミン。
北欧ブームの最近では、おしゃれな雑貨や食器の
絵柄としても人気です。
ムーミン展でトーベ・ヤンソンの原画を観ました。
モノクロの小さな絵には 雨、風、霧、光、水など
自然現象が豊かに表現されています。
ペン1本とインクによるその見事な描写力には
思わず目を見張りました。
フィンランド湾の小さな島での不自由な暮らしを
愛したという風変わりで偏屈な女性トーベ。
雨の中を歩くスナフキンの絵が気に入り買い求めた
「ムーミン谷の11月」という洋書には
全部で5点もの雨降りの挿絵がありました。
北欧にも雨を楽しむ人がいた事を知り嬉しくなりました。
坂井
『オリジナル家具』
現在建築中の「雨楽な家3×5」モデルハウス(広島市)では、
無垢材を使用したオリジナル家具を多彩に計画しています。
これまでもいろいろな木製家具を提案していますが
もっと機能的でシンプルな造作家具を作ってみたい。
この日は、
空間デザインで有名な〝長谷川矩祥氏〟のもとを訪ねました。
インテリアと居住性についての熱いお話を聞く事が
できたので大変勉強になりました。
造作家具についても
アドバイスと力添えを頂きました。
毎日使うインテリア家具
既製品で性能や使い勝手の良いものもありますが
あえて、オリジナル家具を利用するのも
住まいづくりの楽しみだと思います。
内藤
(写真:長谷川氏との打合せにて)
『軒の深さ』
昔からある日本の住宅には深い軒のものが多く見られます。
深い軒は雨水から建物を守るほか、夏の暑い日差しを遮る役目もあるため、
日本独自の気候と相まって多く取り入れられています。
中でも社寺建築では「二軒(ふたのき)」といい、
さらに軒を伸ばすため垂木が二重に施されています。
下段の垂木を「地垂木(じだるき)」、
上段の垂木を「飛檐垂木(ひえんだるき)」といい、
軒高が低くならないよう勾配を調節しながら
軒を深くする工夫がされています。
構造のみならずその意匠の美しさに古の匠の技を感じます。
小竹
『走るアート』
『土に還る』
京都の嵯峨野を歩いていると
すばらしく年季の入った家に出会いました。
外壁の杉板がなかばはがれ落ち
中の土壁がいい色を見せています。
木枠の窓にもはんなりと風情があり
窓ガラスがにぶく光っていました。
自然の素材はいつか土に還るという
自然界の営みを感じてうれしくなり
またひとつ宝物を見つけた思いで
しばし見とれていました。
荻野