昔からある日本の住宅には深い軒のものが多く見られます。
深い軒は雨水から建物を守るほか、夏の暑い日差しを遮る役目もあるため、
日本独自の気候と相まって多く取り入れられています。
中でも社寺建築では「二軒(ふたのき)」といい、
さらに軒を伸ばすため垂木が二重に施されています。
下段の垂木を「地垂木(じだるき)」、
上段の垂木を「飛檐垂木(ひえんだるき)」といい、
軒高が低くならないよう勾配を調節しながら
軒を深くする工夫がされています。
構造のみならずその意匠の美しさに古の匠の技を感じます。
小竹