『木のちから』

連日厳しい寒さが続く日本列島。
広島県北部でも50cmを越える積雪がありました。
人も車も通らない静まり返った森の中を歩いていると
時折ドサドサッと枝から落ちる雪に驚かされます。
そこへ、突然「パーン!」と銃声のような音が・・・
どうやら、雪の重さに耐えられなくなった
木の枝が折れた音のようです。
積雪の荷重に歯を食いしばって耐えていた
木の最期の声は、痛ましいけれど
潔く、はじけるような乾いた音でした。
 
こうして厳しい環境の中、体をしならせて粘り強く
生き抜いた木が、やがて柱や梁の材料となり
私たちの暮らす家を支えてくれているのだと思うと
胸が熱くなりました。

坂井


寒曳山の麓「水源の森」にて