『消石灰の製造過程』

「雨楽な家」の室内の壁は漆喰塗りを標準としています。
その漆喰の主原料である消石灰の製造過程に興味があり
高知県の田中石灰工業(株)を訪ねました。この会社は
明治27年から続く老舗です。平成の大改修を行った
姫路城にも使用されるなど品質の高い土佐漆喰を作っています。

消石灰は太古のさんご礁の化石、つまり石灰石が
原料となります。その石灰石を3日から4日じっくり焼いて
二酸化炭素を取り除くと生石灰ができ、この生石灰に
水を加えることで固形物であった生石灰が見る見る
粉状となり漆喰の主原料である消石灰の完成です。

この会社では江戸時代から行われている
土佐塩焼工法で生石灰が作られていました。
良質な土佐漆喰を保っていくためには
材料だけではなくその製造過程も継承されており
品質を守ることの大切さも感じることができました。

村上