雨楽な家 URAC MODERN雨楽な家 URAC MODERN

雨楽な家BLOGBLOG

振袖の保管環境

あけましておめでとうございます。
皆さん、どんなお正月をお過ごしでしたか?
今年のわが家は、受験生がいるので主人の実家に帰省せず、私の念願であった“寝正月”を楽しみました。(娘は元旦早朝から、共通テスト模試を受けに行きましたが…)

 

1月12日は、成人の日ですね。成人式は大人としての新しい門出で、人生の中でも特別なお祝いの式です。毎年、華やかな振袖姿の娘さんを見ては目を細めています。
振袖には“袖を振る”ことで厄をはらう力があったと言われていて、古典的な着物の柄には健康や長寿、子孫繁栄などの意味合いがあります。“一人前の大人として、幸福な人生を歩んでほしい”という願いが込められているそうです。

 

娘が高校2年生の時に、5~6件の振袖レンタル屋さんからカタログが送られてきて、「え?もう成人式!?」と驚きました。近年は3年前から準備を始めるご家庭も増えているそうで、成人式の準備は年々早くなってきている印象です。
振袖の準備を早くから始めるのは、“成人式当日、希望の着付け時間を予約できる”ことが1番の理由だそうで、美容師の友人に聞いてみると、「いい時間帯に予約できず、朝3時から着付けする子もいるからね」と。「3時?!早っ!大変だなぁ…」と他人事として聞いていましたが、娘の番が近づいてきました。
「さすがに夜中からの着付けを避けたい!」と思っていましたが、高校3年生になってしまった娘は受験真っ只中。出遅れました…。

振袖の保管環境

 

私が成人式を迎えたウン十年前、両親は立派な振袖を用意してくれました。
その振袖を娘にも着て欲しくて「我ながら渋い色を選んだな」と自画自賛しながら
得意げに見せた時の娘の第一声は…
「え、色も柄もイヤ」
ガーン(泣)
送られてきたパンフレットを見ると、それはそれは素敵な振袖がたくさんあって
「わぁ!コレ可愛い!」と目をキラキラさせる娘。私の振袖とは正反対の色やデザインです。
「そうだよねぇ、ほんと可愛い。今は色んなデザインの着物があるし、小物も個性的。
そりゃ、私のおさがりは着たくないよなぁ」と思っていると、娘がボソっと
「私、やっぱり母さんの振袖の色は似合わないと思う」と追い討ちの一言…。

 

もう絶対に私の振袖を着てくれそうにないので、ずっと気になっていたお手入れをして
封印してしまおうと決意し、呉服屋さんに振袖を持ち込みました。
“雨楽な家”に住み始めて15年、自慢ではありませんが、毎年防虫剤を入れ替えるだけで
クリーニングはもちろんのこと、干したこともありません。

ビクビクしながら呉服屋さんに見てもらうと、なんと!「とてもいい状態ですね!」とお褒めの言葉。
「え?紙の箱に入れてクローゼットに置いたままで、15年間何もしていないのですが…」
「そうなんですか?!変色やシミ、虫食いもないですよ」と。
もうこれは絶対に杉板張りのクローゼットのおかげです。

 

振袖の保管環境

 

改めて、着物にとって最適の保管環境について調べてみると、”陽の光が当たらず、湿度が低いこと”でした。
長い時間、陽の光に当たっていると着物の色合いが変化したり、色あせが見られるようになります。
そして着物の保管中の最大の敵とも言えるのが、湿気です。

 

着物には空気中に含まれている湿気を取り入れてしまうという性質があり
湿気の多い場所にそのまま放置しているとカビが発生してしまいます。
クリーニング店でキレイにしてもらうことはできますが、元の状態に戻すのは難しいとのこと。
なるべく湿度が低い場所を選んで保管しなければなりません。

 

桐たんすが着物に良いと言われていますが、最大の理由は桐の調湿作用の高さです。
着物は湿度が高すぎても低すぎてもダメで、特に絹は極度の乾燥には弱いので
せっかくの艶がパサパサになってしまいます。
人間の髪や肌と同じように、乾燥のしすぎには弱いようです。

 

桐は繊維の中にたくさんの気泡を持っていて、呼吸をすることで湿度の調整を行なっています。
キチンと閉めた桐タンスの中の湿度は、概ね50%程度に保たれ
梅雨の季節等でも+5%~7%程度の湿度環境に抑えられるのです。
これは絹などの着物にとって、理想的な環境と言えます。

 

振袖の保管環境

桐たんすが着物に良いと言われる理由のもうひとつが、防虫作用です。
近年ではポリエステルやレーヨンなどの化学繊維の衣類が主流になりつつあり、衣類が虫食いに遭うことも減りましたが、高級な着物は多くが天然繊維なので、虫食い被害に遭いやすいのです。
桐は国内ではほぼ唯一アルカリ性で、桐が持つ成分による香りは木を食べる虫を寄せ付けないだけでなく、衣類を食べる虫からも予防する働きを持っています。虫食いされやすい正絹の着物にとって、とても頼れる存在です。
その他にも、桐たんすは長期間利用しても歪みが起きにくく密閉性を保てること、火災・水害にも強いことなどが挙げられます。

 

しかし最近は、桐たんすって見かけませんよね。もちろん、わが家にはありませんし、購入予定もありません。
そこで呉服屋さんからオススメされたのは、着物・帯・長襦袢などを、カビ・色ヤケ・生地の縮みから守る、ジッパー付き収納パック。全面にUV加工が施してあり、特殊なフィルム構造と付属の備長炭配合の除湿シートで抗菌・防虫・調湿効果を発揮するという優れものです。

 

お手入れをしてもらって、わが家のクローゼットに帰ってきた私の振袖。お手入れと保管環境が長い間気になっていたので、肩の荷が下りたような晴れ晴れとした気分になりました。
リフレッシュした振袖ですが、娘は着てくれそうにないので孫に期待します!(笑)

記事一覧に戻る