雨楽な家BLOGBLOG
楡(ニレ)フローリングの魅力
秋祭りは、日本全国で行われる五穀豊穣を祈念する伝統行事です。
古くから秋祭りは、神々への感謝と来年の豊作を祈るために開催されてきました。
稲の収穫が終わる秋に行われるこの祭りでは、神社を中心に地域全体が一体となり、さまざまな儀式やパレードが行われます。


その中で響く太鼓の音には、力強さと懐かしさがあり、私たちの心を揺さぶります。
太鼓は古くから「神を呼ぶ音」として使われてきました。
日本では太鼓を通して神々に祈りを捧げる文化が根づいており、その胴に使われる木材として「楡(ニレ)」が知られています。
楡は響きが良く、強くて粘りがあるため、太鼓の胴材として最適なのです。
楡の木はニレ科に属し、日本各地に自生する広葉樹です。
木質はやや重く硬く、粘りが強いのが特徴。
木目ははっきりとしており、強靭で割れにくい性質から、昔から家具や建具、民芸品などにも広く使われてきました。
木肌は滑らかで温かみがあり、淡い黄褐色から赤褐色へと変化しながら、年月とともに深みを増していきます。
そんな楡を住宅のフローリングに使うと、力強くも優しい雰囲気の空間が生まれます。
無垢の楡フローリングはしっかりとした踏み心地があり、木目の表情が豊か。
光の加減で色合いが変化し、自然素材ならではの味わいを感じることができます。
桧(ヒノキ)のフローリングと比べると、楡はより硬く重厚感があります。
桧は柔らかく温もりがあり、足ざわりのやさしさと香りの良さが魅力ですが
楡は傷がつきにくく耐久性に優れているのが特徴です。
桧が「包み込むようなやさしさ」なら、楡は「しっかりと支えてくれる安心感」。
その存在感は空間を引き締め、落ち着いた印象を与えてくれます。
上の写真は、“雨楽な家”で施工した画像です。
並べて比較すると床が違うだけで内装の雰囲気もすいぶん変化することがよくわかります。
樹種によって硬さや風合い、経年変化の表情が異なる無垢フローリングは
住まい手のニーズに最も適した床材を提案できる素材です。
長く快適に暮らせる住まいづくりに、ぜひ無垢材の良さを取り入れてみてはいかがでしょうか。





