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贅沢な押入れ

Xmasのイルミネーションが街を彩るシーズンがやって来ました。
娘(高2)と息子(中2)がまだ小さかった頃は、毎年サンタクロースにイラスト付きの手紙を書いていましたが
「サンタさんがちゃんと読めるところに貼っておかないとプレゼントは届かないよ」と脅していたので
2人ともリビングの一番目に付く場所に貼っていました。
娘は「お母さん、うちには煙突が無いからサンタさん来ない?」と半泣きで聞いてくるので
「和室の押入れから、ひょっこり出て来るかもよ~」なんて会話もしていました。

 

“サンタさんへ ピカチュウのぬいぐるみがほしいです”と、カワイイ注文だったあの頃が懐かしい…今はもちろん口頭でプレゼントを催促されます。
今年の息子のサンタクロース(?)へのお願いは、アクティブノイズキャンセリングとやらを搭載した高級イヤホン“AirPods 4をください”です。

 

息子はクリスマスイヴが誕生日なので毎年2つプレゼントを用意していたのですが、今年は1つでいいそうで。
しかし「クリスマスプレゼントで買って欲しい」と、大谷翔平選手の50/50記念グッズを予約注文したことをすっかり忘れてしまっている残念な息子です。ということで、AirPods 4はお預けとなりました(笑)

押入れ

 

先日、掃除のお手伝いをする為に主人の実家に帰省しました。
広い続き間の和室や広縁のある、築44年の日本家屋です。
義母が踵を骨折したので介護ベッドや手すりの設置が必要で、入院している間に
部屋の片付けと開かずの扉となっていた義母の部屋の押入れをスッキリさせたいという要望でした。

早速、義姉と押入れの物を出していると、“これ、いつの?!”という書類やら、
20年前に亡くなった義父の衣類やら、夫が高校時代に着ていたジャージやらがたくさん出てきました。
物持ちが良すぎてビックリです(笑)

 

やっと見えて来た押入れの床に何やら懐かしい柄のクッションフロアが敷いてありました。
嫌な予感しかしません…恐る恐るめくってみると、「ヒー!」。床一面カビだらけでした(泣)
義姉と「ギャー!」と言いながらカビの除去作業をしたのですが、なんと一拭きで簡単にカビが取れたのです。

 

物が無くなった押入れは、床も壁も天井も無垢の杉板が張られていました。
しかも築44年とは思えないほどキレイな杉板だったので義母に聞くと、
かなりこだわりを持った腕のいい大工さんが建てたとのこと。

 

現在の新築住宅の押入れやクローゼットには、ベニヤ合板やビニールクロスなどの
新建材と呼ばれる素材が多く使われています。ベニヤ合板とは薄い木をスライスして
多くの接着剤で固めて板状にしたもので、コストを抑える為にはいい選択肢だと思います。

しかし、これらは湿気を吸収したり吐いたりする調湿機能はありません。
ビニールクロスは居室にも多く使われていますが、読んで字のごとくビニールでできているので
湿気を閉じ込めてしまいます。特に押入れやクローゼットは狭い空間に空気がじっとよどむので
仕上げ材に調湿機能が無ければ行き場のない湿気は結局、
収納された布団や衣類が吸い込み、カビやダニが増える原因になるのです。

 

では、理想的な押入れやクローゼットとは?
それは、“空気がよく流れて湿気が溜まらない”“内部の仕上げ材が湿気をよく吸収してくれる”空間であること。
そこで、無垢の木材の登場です。
湿気をよく吸う木材の代表は杉や桐ですが、杉を拡大して見てみると
とても多くの気泡があることがわかります。
これが、杉が呼吸するように湿気を吸ったり吐いたりしてくれる理由です。

さらに、木材自体が持つ抗菌作用で湿気を含んでもカビが発生しにくいのです。
こうした調湿機能の高い木材で押入れやクローゼットを仕上げることで
湿気が溜まりづらい環境となり防虫にも繋がります。

 

湿気対策

 

“雨楽な家”のわが家の収納は無垢の杉板張りなので、たっぷり吸湿してくれます。
以前住んでいた賃貸マンションでの悩みの種だった湿気の不快感が無くなりました。
今ではとても人様に見せられる状態ではない押入れですが、住み始めた頃はまだ物が少なかったので
遊びに来てくれた友人たちに堂々と押入れの中も披露していました。
すると「わぁ、木の香りがスゴイね!ドラえもんみたいにココで寝たい」と。
それくらい気持ちの良い空間なのです。
押入れやクローゼットなどの仕上げ材はあまり見えない部分なので、
「無垢の木材を使うなんてもったいない!」と感じる方がいらっしゃるかもしれませんが
調湿効果やカビ・ダニを防ぐことによって家族の健康が守られるということを忘れずに計画して頂きたいと思います。

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